2008年4月 修正・加筆

 どうしても自分で農業をしたくなって本当に始めてしまいましたでも、東京生まれの東京育ち、父はサラリーマンで、実家はマンション。
クワの握り方も種まきの仕方も知りません(ほんとに)
当然のようにかなりひどい目にあいつつも、まぁなんとかやっているから自分でも不思議。
チェックのネルシャツにサスペンダーに頭にバンダナみたいなファッションだけは勘弁。

 今現在は、アスパラガスのはたけを50アールほど、葉タバコ60アール、家庭菜園(なにげに主力かも)畑のすみに休憩小屋としてトレーラータイプのキャンピングカーを置きたいとか
よけいなことばかり考えてます。

はたけの様子などをお伝えする予定ですが、クワばかり握っている季節は手がぷるぷるしてマウスがうまく握れなくなるので、
ま、ぼちぼちと。

 アスパラガスは雪が解けたはたけから何もしなくても生えてくるものだったのです!(もちろん、前の年に肥料や堆肥やお日様の光を十分に浴びているからですが)。つくしみたいににょきにょき出てきます。
 収穫は後から後から生えてくるのを情け容赦なく刈り取ってゆきます。朝晩(場合によっては昼も)カゴに山盛り採ってうちに帰ります。
 うちのガレージにはアスパラ自動選別機というスーパーマシーンがあって(中古で4万円)これの力を借りちょうど良い長さに切っていきます。重さ別に自動でわけてくれるので、極細のアスパラは自家用に頂戴します。さらに、アスパラのホがまだ開いていないもの=A、ちと開いてるけどおいしそうなもの=B、丸ゆででは食べたくないカタチのもの=Cというふうに分けます。AもBもCも同じ味なんですが、スーパーにならぶ用は売れる値段が変わります。ネット販売しているものは、みための大変良くないものだけをちょいちょい省いて、畑に生えていたのをほぼそのままのお届けです。
 わがやではヤスコ先生が中心となってちまちまやってます。ちまちま。

 以前は、ノーキョーに全量売っていたのですが、ABC分けや150グラムごとの束にする作業など、手がかかる上に、全く同じように育てて味も変わらないものに値段の差がつくのが、嫌なので、最近は選別が甘くてよい業者さんか、ネット販売でそのへんの事情を理解して頂けるみなさんのお手元にお届けしています。

 もともとノーカになる前からネットでつながった友達たちに試食してもらいたくて、ネット販売のページを作ってみたのですが、なかなかに評判がよいです。新鮮なアスパラをたっぷり食べることってあんまりないすしね。もちろん味も宇宙一うまいですけど。あまり沢山売れててもアスパラ狩りの時間が無くなりますので、口コミでこっそり食べてくれる人が増えてくれればありがたいなぁ。気に入ってもらえたら感想のメールいただけたりすると本当に嬉しいです。そうそう、たまにオマケでお店では買えない極太アスパラやツィストアスパラが入ります(笑

 アスパラの収穫はこの地域ではだいたい7月初旬ころおしまいになります。あまりいつまでも調子に乗ってとり続けると、翌年何も生えてこなくなるので、ほどほど余力を残しつつ収穫をやめます。わが家では、極力アスパラに無理をさせたくないので(たばこの仕事が忙しくなるタイミングでもありますが)6月いっぱいでおしまいにしています。アスパラ達には「ありがとう、おつかれさま」の気持ちを込めて、お礼肥とも言われる肥料と堆肥をたーーーーーーぷりやります。100%有機肥料にしたいところですが、疲れたアスパラには即効性のある栄養もやりたいので、化学肥料も含まれた有機系の肥料です。あと、近所の養豚場や牧場から頂いた堆肥をものすごく沢山撒きます。
 で、アスパラ達はつくしの状態から伸び上がって1.5〜2.0メートルほどの高さの小さな木になります。かすみ草のような感じ。この木は秋には枯れてしまうのですが、それまで病気になったりしないように、できるだけアオアオと茂らせて光合成させます。えー、農薬はボルドーと呼ばれるものだけ浸かっています。ボルドーは昔から有機農業の方も使っていたもので、むかーしから使われてきた安心できる薬です。興味ある方はぐぐってみて下さい(他力本願)

 秋になると、さすがに枯れてきたアスパラを草刈り機やモーアという機械を使って借り倒します。数年前まではこの刈り倒したアスパラを野焼きしている光景が沢山見られたのですが、最近はダイオキシンやらCO2やらといわれてあまり見られなくなりました。環境問題は大事ですが、農村の季節の風物詩が無くなってゆくのは・・・どうなのかなぁ。

 そして冬、アスパラ達はひとシーズン蓄えた栄養を抱いて地面の下で冬眠です。来春までおやすみなさい。

 こういう花を見たことがあるでしょうか

 葉タバコの花です。ピンクでなかなかきれいですが、期間限定です。6月下旬頃にしか見られません。なぜかというと、散るのがはやいのではなく、むしり取られてしまうから。この作業は嫡花(てきか)または花摘みといいます。このまま咲かせておくと、頭が重くなった葉たばこが雨風なんかでボキット折れてしまったするし、葉っぱに行くはずの養分を花が使ってしまうからなのだそうな。 (まちがってる?) ちょっともたいない

 葉タバコは100%ジェーティーが買ってゆきます。ここで直販したりすると、たばこの火を押し付けられたりするかもしれないししないかもしれないので、紹介だけ。

 春3月末からビニールハウスで苗を育てはじめ、4月中旬に畑に植え直します。いそがしくないけど、どこにも遊びに行けません。
 おいしそうだけど、食べようとしたらとめられました。ぬぅ。

 で、その後うまくいけばすくすくと育ってゆき、あっという間に自分の背よりも高くなります。で、収穫ということで、大きくなった葉っぱをもぎりとっていきます。下から順番に2〜3枚ずつ。7月初旬〜8月いっぱいが収穫のシーズンで、この時期のたばこ農家は目が恐いです。

 で、このとった葉っぱを機械でナワに編み込んで、のれんみたいにし、ビニールハウスにぶら下げていきます。だいたい1月でいいぐあいにかわきます。むわっとしたにおいがする。

 その後、仕上げ乾燥〜選別〜梱包という作業を、ぼちぼちとやって、出荷はなんと12月。10ヶ月がんばって、うられてゆくのは15分くらい。あっけないねぇ
 今年はよかったっていう人が、缶ビールくらいおごってくれるます。でも、僕下戸です(笑